点字名刺ができるまで

ドリームテリアでは【点字名刺】をはじめました。名刺のデザインから印刷・点字打ちまで承ります。今なら点字打ちは初回100枚は無料でご対応します!(用紙代は別途かかります)
ご興味ありましたらお気軽にご相談くださいね。

ところでこの点字、どんなふうに名刺上に施されるのかご存知でしょうか?
今回は、点字打ちの依頼先である夢花工房オリーブさんで、その作業を見学させていただきましたので、その工程をレポートさせて頂きます!

「点字」について

まずは、点字とは何か?馴染みのない方のために。

点字とは

目の不自由な人が指先の感触で読み取ることができる文字。6つの点の組み合わせで一つの文字となります。この点の組み合わせが単語や文章となり、人差指の腹で触れて読み取ります。

点字の歴史

点字が使われはじめたのは16世紀のナポレオンの時代にさかのぼります。フランスのバルビエ士官が、暗闇の中で戦いの指示を伝える方法として考え出したことがきっかけ。彼はのちに、この点字が目の不自由な人のために役立つことに気づき、その後、別の人に改良されいまのの6つの点を組み合わせるスタイルの点字になったんだとか。
それが日本にも入って来て、東京盲唖(もうあ)学校の校長先生がローマ字表記による日本語を点字にし、さらに使いやすいように研究・改良が重ねられ、1898年に現在の6点式の日本語点字組織が完成されたんだそうです。
(参考:Yahoo!きっず学習 http://kids.yahoo.co.jp/study/detail/wel004.html
最初は軍事目的で使われていたなんて、意外ですよね。

身近にある点字

代表的なものだと、缶ビール缶チューハイのトップに点字がありますね。自販機、切符券売機、洗濯機の操作パネルなどにもあります。

点字名刺制作の流れ

点字を打つにはいろいろな方法があるようです。
では、夢花工房オリーブさんでは、実際どのような手順で点字を打っているのか見てみましょう。

1.名刺を用意。印字された情報の中から、どの情報を点字にするのか決めておきます。

限られたスペースに点字を打つので、多くの情報は打てません。印刷された文字の上に点字が重なると、もともとの文字が読みづらくなってしまうからです。たとえば「名前と電話番号」などに絞ったほうが良いと教えていただきました。
それから、紙質によっても点字の仕上がりが大きく変わってくるそうで、点字を打つことが分かっている場合は、それを前提に用紙を選んだほうが良さそうです。

2.下書き用の版をつくります。

本番用の原版は名刺サイズであるためとても小さいので、ミスが発生しないように前段階として大き目の板で下書き用の版をつくります。壁に貼られた点字表を参照しながら、板にピンを差していきます。出来上がると誤りがないか別のスタッフさんにより二重チェックされます。


壁に大きく貼られた点字表


下書きの版を作っているところ。つまようじがカットされたものがピンとして使われていました。

3.本番用の点字原版をつくります。

下書き版を見ながら、本番用の点字原版をつくります。沢山の穴がある名刺サイズの版に、釘のような点字ピンを差していく細かい作業です。

下書きを見ながら、本番用の原版に点字ピンを差しているところ。


原版を拡大してみるとこんな感じです。

4.機械に原版ホルダーをセットして、名刺に点字を打ちます。

名刺をセットして、レバーを下に下げます。きれいに仕上げるには力加減が重要なポイントとなるそうです。

点字名刺をつくる機械。レバーを下げて圧力がかかると点字が打たれます。作業は一枚ずつ。

5.完成

できました!

自分の名前が点字になるって、想像していた以上に感動します。

実際に目をつぶって指でなぞってみました。
・・・うーん、ボコボコしているのが分かるだけで、文字を識別するなんてとてもできません。指の感触だけで点字を読み取るって難しいんですねー。

まとめ

はじめて見る機械、はじめて見る作業工程で、とても興味深く見学させていただきました。
今回、名刺に点字を打ってくださったのはMさん。機械を操作するときの力加減が絶妙で、とってもキレイに仕上げてくださって大満足です!工房の雰囲気も明るく楽しく、居心地良かったです。Mさん、オリーブの皆さん、ありがとうございました。

さて、点字名刺にしてから、名刺交換が今までよりも、もっと楽しくなりました。受け取った方が必ず話題にして下さるからです。
皆さんも今度名刺を作るときには、点字を入れてみてはいかがでしょうか?

最後に、夢花工房オリーブさんをご紹介!!

ドリームテリアのお客さまでもある、社会福祉法人なごみ福祉会 夢花事業部(通称「夢花」)さんは、神奈川県川崎市多摩区で、障害を持つ人たちの地域生活のサポートを行ういくつかの施設を運営されています。今回ご訪問したのは、その中の一つ、夢花工房オリーブさん。オリーブさんでは、点字名刺制作の他、天然木のなべしきや、木のおもちゃ、メモパッドなどを手づくりされています。これらがどれもとーっても可愛いのです。
定期的に展示即売会も開催されていますので、お近くの方はぜひ足を運んでみてください。ネット販売もされていますよ。詳しくは夢花さんのホームページをご覧ください!

社会福祉法人なごみ福祉会 夢花事業部

http://www.nagomi-yumehana.com/