自分のホームページから他人のホームページへ無断でリンクを張るのは違法?

お客さまから
「ウチのブログから、他のホームページにリンクを張りたいんだけど、法的に問題ないんでしょうか?」
というご質問をいただくことがたまにあります。

自分のホームページやブログから、なんらかの情報を紹介するときに根拠となるページがあればぜひリンクを張りたいですよね。
でも、ホームページ運営者としては、著作権侵害にならないのか?他の法律に触れることはないのか?正しく理解しておきたいもの。

では、詳しく見てみましょう。

リンクとは

パソコン初心者の方のためにあえてご説明すると・・・、
リンクとは紹介したいホームページのURLを、自分のホームページ内の記事中またはサイドバーなどに入れて、そこをクリックすれば相手のホームページにジャンプできるようにすることを言います。これを「リンクを張る」という言い方をします。
あなたのサイトを訪問した人に、「詳しくはこちらを見てほしい」という場合や、「こちらを参考にしました」という場合などにリンクを張っておくとワンクリックでそちらにジャンプできるので訪問者にとっても親切なことだと言えます。

リンクは著作権侵害にあたるのか

では、リンクを張るのは著作権侵害にあたるのでしょうか?
著作権侵害とは、誰かが著作したものを他人が無断で複製したり、翻訳したりすることを言います。著作権侵害をすると、損害賠償の請求や罰則などが課されます。

リンクを張ることは
●単に別のホームページに行けるように案内しているだけ
●リンク先の情報を自分のホームページに複製して掲載しているわけではない
ので、著作権侵害には当たりません。

【ホームページは公開した時点で広く一般に見せるもの】

ネット上で公開されているものは、その情報が世界中に伝わる(広がる)ことを意味しています。そして、ホームページ運営者はそれを承知で掲載しているとみなされます。
そのため、不特定多数の人に閲覧されたり、リンクを張られたりするのが困る場合は、パスワードを設定して特定の人にだけ公開するなどの措置を取る必要があります。

リンクを張るときのマナー

通常は自分のホームページを誰かが紹介してくれるとアクセスが増えるために、「リンクを歓迎」されることが多いのですが、中には「リンクを張るときは管理人の許可が必要です」などと書かれている場合があります。法的な効力はありませんが、その場合はマナーとして事前に連絡しておいたほうが良いでしょう。

これは違法?

他のホームページにリンクを張るのがすべてOKだというわけではなく、次のように違法になる場合もあります。

違法1・不正行為

●リンク先に損害を与える場合
わいせつ画像などをUPしているアダルトサイト運営者や反社会的団体が「自分の団体のメンバーである」「関連団体(または企業)である」などとしてホームページ上で他ホームページのリンクを張る場合
●リンク先を自社の関連会社と思わせて利益を得ようという目的でリンクを張る場合

いずれも違法だというのは当たり前ですね。これらは民法709条に定められた「不正行為」に該当します。

違法2・商標法違反

自分のホームページ上で他の会社や団体を紹介する場合、先方のロゴマークやキャラクターを勝手に掲載するのは商法法違反となる可能性があります。

まとめ

このように通常は他のホームページのリンクを張ることは違法にはなりません。ただし、風評被害につながるようなコメントとともにリンクを張る場合は名誉毀損にあたる場合があります。お店の感想や商品のレビューなどを掲載する場合は気をつけましょう。

また、リンクを張るときは「新しいタブ」「別ウインドウ」で開くようにしておくと、訪問者がまた自分のホームページに戻ってきてくれます。リンク先に行ったきりとなるのを防ぐ効果があるのでやってみてくださいね。

(参考サイト)
http://ec-houmu.com/right/illegal_link.html